あま市 七宝焼アートヴィレッジ
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〒497-0002
愛知県あま市七宝町
遠島十三割2000
TEL 052-443-7588
FAX 052-443-7122

2020年06月

資料解説 七宝資料集7「塚本貝助家文書」

塚本貝助は、遠島(あま市七宝町遠島)出身の尾張七宝草創期の代表的な人物ですが、地元にはほとんど資料が残っていません。その理由の一つが、明治の早い時期に東京へと招かれて、兄弟や子とともに移住し、活動を東京に移したからです。貝助はここで、近代七宝の創始者ともいえるドイツ人化学者ワグネルと出会い、その影響のもと七宝釉薬を完成させました。貝助の影響を受けた七宝職人たちはその後も東京に残り、七宝家の帝室技芸員濤川惣助のもとで仕事を続け、濤川惣助の名で発表された作品の数々や、今に残る赤坂迎賓館の花鳥の間にある七宝額をつくりました。貝助の東京時代の消息は詳しくわかりませんでしたが、親族の方より様々な書簡や貝助の釉薬調合簿をご寄贈いただき、これを資料集として所載しました。

資料解説 七宝資料集6「遠安工業補習学校資料」

遠安工業補習学校とは、七宝焼の徒弟養成を目的として明治27年に設立された学校で、校名は七宝業が盛んだった海東軍宝村の遠島地区と安松地区の文字をとってつけられたものです。設立当時の尾張七宝は国内外の博覧会等へ出品して大いに注目を浴びていた時期で、産地としても七宝生産の担い手を育てることを奨励していました。資料としては設立認可にかかわる行政文書のほか、毎日の日誌など、学校での出来事を記したものも含まれています。この学校は国内外での尾張七宝人気の衰退とともに設立の十数年後には廃絶したため、詳細を記したものが他になく、貴重な現存記録です。

資料解説 七宝資料集5「博覧会資料」

明治期の博覧会関係の資料を集めたものです。万国博や内国博で受賞した窯元の褒状やメダルのほか、各種博覧会に出品する際に愛知県知事を通して農商務大臣あてに提出した出品願いや変更届の写しなどがあり、博覧会への出品手続きの一端がわかります。中には当初出品予定から3割近く減少したことを願い出た記録があり、七宝製作が計画の通りにはなかなか進まなかったことがうかがわれる内容もあります。巻末には研究ノートとして博覧会における尾張七宝の位置づけや地元で設立された七宝工の養成学校についてまとめたものを収録しています。

資料解説 七宝資料集4「七宝工下絵集 粂野忠三郎家 伊藤常三郎家」

明治期に当地で作られた七宝の下絵集です。粂野忠三郎は明治前期に沖之島村(現あま市七宝町沖之島)で活躍した七宝工で、1889(明治22)年のパリ万国博に出品して褒章を受けた記録があります。ここで使われた下絵は大型の皿や花瓶なども多く、色鮮やかで詳細な図が多く残されています。伊藤常三郎家は江戸末から大正にかけて三代にわたって七宝業を営んでいた家で、1889年のパリ万国博での褒章記録や内国勧業博覧会への出品記録があります。残された下絵は大型のものから小型の量産品用のものまで幅広くあり、時代の移り変わりを感じさせるものです。

資料解説 七宝資料集3「七宝窯元 伊藤常三郎家資料」

伊藤常三郎家は、江戸末から大正にかけて遠島(あま市七宝町遠島)にて七宝業を営んでいた家で、1881年の第二回内国勧業博覧会や、1889年のパリ万博に出品記録が残っている当地でも草創期より七宝業を営んでいた窯元です。所蔵資料の中には、陶磁胎七宝の仕掛品や、七宝図柄の下絵などのほか、取引書類などがあります。この資料集に所載したものには、明治末年一年間の取引書類があり、ここから当時の取引量や内容、価格などがわかり、面白い資料です。また、一枚ものの資料「愛知七宝商工同業組合人名」は、明治30年ころの愛知県内の七宝業関係者名が183人列挙されていて、貴重な内容です。

資料解説 七宝資料集2「林小傳治家文書二」

この資料集に収録された文書は、林小傳治家の4代目本名林庫吉氏が自身で七宝の歴史などを大学ノートにまとめた「七宝史資料」から抜粋したものです。最初に収録した「七宝焼の研究」は、大正13年にまとめられたもので、七宝焼の産地である地元の人が七宝焼の歴史を体系たてて初めてまとめたものといっていいものです。また、地元の古老からきいた話をまとめたものも入っており、先に出した資料集1が公的に提出した外向けの文章だったのに比べてこの資料集に含まれた文章は業界内部の人が自分用に作成したものです。

資料解説 七宝資料集「林小傳治家文書一」

林小傳治は遠島(あま市七宝町遠島)の七宝窯元で、明治時代初期より活躍した人物です。尾張七宝の中心的人物として国内外に広く知られています。この資料集では、小傳治が明治35年に緑綬褒章を受けるための申請書類に資料として添付した業績を記した書類等の内容を収めています。小傳治が横浜の外国人に初めて七宝を売りに行ったときの苦労が書かれた「履歴書」や、同時代に東京で活躍した同郷の塚本貝助よりもすぐれていたことを強調した「林小傳治ハ塚本貝助ニ対シ本業ニ就テ年代ノ前後及ヒ効績ノ優劣」という文章などが面白い内容です。

七宝資料集13「遠島ゆかりの七宝窯元」を発刊しました。

新型コロナウイルス感染防止のための休館に伴いお知らせが遅れましたが、3月に七宝資料集13「遠島ゆかりの七宝窯元」を発刊しました。ここでは遠島(あま市七宝町遠島)出身の有名な七宝焼窯元の家についてご紹介しています。

過去の展示図録の頒価を改定しました

当館で過去に行われた企画展示の図録の頒価をよりお求めやすいように改定しました。残部の少ないものもありますのでこの機会にぜひお求めください。頒価、種類などは「ミュージアムグッズ」から確認してください。それぞれの内容については、「七宝だより」の中で順次ご紹介していきますのであわせて御覧ください。

7月1日より開館します

新型コロナウイルス感染防止対策のため、長い間臨時休館していましたが、7月1日(水)より再開いたします。

展示観覧、体験教室、ホールの貸し出しなど開始いたしますが、当分の間、利用人数の制限や、利用者の連絡先の確認など、新たな手続きをお願いすることとなります。ご迷惑をおかけしますがご理解願います。再開後のご来館を心よりお待ち申し上げております。

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